
はじめまして。この「JHorse〜Life」ブログを運営している慶次です。

はじめに少しだけ、私の自己紹介をさせて下さい。
私は現在32歳です。
13年間勤めていた公務員を辞め、民間企業へ転職しました。
家のローンがまだ38年残っており
1歳9ヶ月の子供がいる状態での転職でした。
「最近、公務員を辞める人が増えている」
ニュースやSNSで、こうした話を見かけることがあります。
私自身も13年間、公務員として働いたあとに退職しました。
では、実際に公務員を辞める人はどれくらいいるのでしょうか?
この記事では、2026年9月時点に公表された最新資料をもとに、国家公務員と地方公務員の退職状況を簡単に説明します。
ただし、統計によって対象年度や集計方法が異なります。
そのため、国家公務員は2024年度、地方公務員は2025年3月までの退職者を集計した2025年調査、離職意向は2025年度のアンケートを中心に紹介します。
はじめに|国家公務員と地方公務員では退職統計の見方が違う
公務員の退職データを見るときに注意したいのが、国家公務員と地方公務員では、統計で使われる退職区分が異なることです。
国家公務員の統計では「離職者」「辞職者」などが使われ、辞職者には人事交流による辞職も含まれる場合があります。
一方、地方公務員の統計では「普通退職者」「自己都合退職者」などの区分が使われています。
そのため、国家公務員の「辞職者」と地方公務員の「自己都合退職者」は、同じものとして単純に比較できません。
この記事では、国家公務員と地方公務員を分け、それぞれの統計区分に沿って退職状況を見ていきます。
国家公務員の辞職者は何人?
はじめに国家公務員の統計で使われる言葉を簡単に説明すると、
- 離職者:定年退職、任期満了、辞職などを含む
- 辞職者:辞職によって退職した人
つまり「離職者」とは、国家公務員としての身分を失ったほとんどの人を指す総合的な人数だと解釈して下さい。
一方「辞職者」は、本人の意思によって辞職した人を指す言葉なのですが、
ここには、別の省庁や自治体などへ移る人事交流が含まれる場合もあります。
そのため、一概に「辞職者」の数字全てが、自己都合で辞めた人とは言い切れません。
「辞職者」は、人事交流以外の理由で辞職した人と考えて下さい。
人事院の最新調査は、2024年度の一般職国家公務員を対象にしています。
結果は次のとおりです。
| 区分 | 人数 |
|---|---|
| 離職者全体 | 22,749人 |
| 辞職者 | 14,057人 |
| 人事交流による辞職者 | 4,748人 |
| 人事交流を除いた辞職者 | 9,309人 |
この表で、自己都合による辞職をした人に近い数字を見るなら、
人事交流を除いた辞職者9,309人
が参考になります。
当然この9,309人全員が民間企業へ転職したわけではなく、
進学、独立など、さまざまな理由が含まれます。
また、国家公務員から地方公務員へ転職した場合でも「辞職」として扱われます。
国家公務員の離職率は約2%
国家公務員の離職率について、人事院が公表している比較資料では、次のように推移しています。
- 2016年度:1.5%
- 2017年度:1.5%
- 2018年度:1.7%
- 2019年度:1.8%
- 2020年度:1.7%
- 2021年度:1.9%
この比較資料の最新値は2021年度です。
したがって、同じ定義で比較できる範囲では、国家公務員の離職率はおおむね2%前後といえます。
民間企業と比べると低い水準ですが、若い世代では上昇傾向が見られます。
2024年度の最新任用調査では離職者数や辞職者数が公表されていますが、過去の離職率と同じ条件で比較できる最新の年齢別離職率は2021年度です。
若い国家公務員の離職率は高め
次に国家公務員の、年齢別の離職率を調べました。
最新の国家公務員の離職データは2024年度までありますが、年齢階層別の離職率として公表資料で確認できる比較系列は2021年度までのため、比較できる年度で確認していきたいと思います。
2021年度の人事院の資料によると、年齢別離職率は次のとおりです。
- 20代:3.0%
- 30代:1.6%
- 40代:0.8%
- 50代:1.8%
20代と30代は、40代より離職率が高くなっています。
2017年度と比べると、次のように変化しています。
| 年代 | 2017年度 | 2021年度 |
|---|---|---|
| 20代 | 2.4% | 3.0% |
| 30代 | 1.1% | 1.6% |
| 40代 | 0.7% | 0.8% |
| 50代 | 1.7% | 1.8% |
20代は2.4%から3.0%、30代は1.1%から1.6%に上昇しています。
このことから、少なくとも2017年度から2021年度にかけては、若い世代の離職率が上昇していたことが分かります。
ただし、ここでいう離職には、人事交流や任期満了などが含まれる可能性があります。
そのため、若年公務員の離職率が高い=若年公務員が全員転職している
という意味ではありません。
近年の国家公務員の辞職者は増えている?
国家公務員を自ら辞める人は、近年で実際に増えているのでしょうか。
人事院の「一般職の国家公務員の任用状況調査」から、人事交流を除いた辞職者数を見てみます。
| 年度 | 人事交流を除いた辞職者数 |
|---|---|
| 2020年度 | 4,684人 |
| 2021年度 | 5,326人 |
| 2022年度 | 5,929人 |
| 2023年度 | 8,276人 |
| 2024年度 | 9,309人 |
2020年度は4,684人でしたが、2024年度には9,309人まで増えています。
4年間で4,625人増加し、約2.0倍になった計算です。
特に2022年度以降の増加が大きく、国家公務員の辞職者が近年増えていることが分かります。
この中には、転職だけでなく、家庭の事情や進学、独立など、さまざまな理由による辞職が含まれる可能性があります。
そのため、このデータから分かるのは、
「一般職の国家公務員で、人事交流以外の理由によって辞職した人が増えている」
というところまでです。
職員数の変化もあるため、辞職者数が増えたことだけを理由に「近年で国家公務員を辞める人が増えた」と単純に言い切れない点には注意が必要です。
それでも、2020年度から2024年度にかけて辞職者数が約2.0倍になっていることは、公務員の退職状況を考えるうえで注目したい変化といえるでしょう。
※出典:人事院「一般職の国家公務員の任用状況調査」
地方公務員の退職者は何人?
次に地方公務員の退職者を見ていきます。
地方公務員の統計で使われる言葉を簡単に説明すると、
- 退職者:定年退職、任期満了、辞職などを含む
- 普通退職者:地方公務員の統計で使われる退職区分の一つ。定年退職などほかの退職事由に該当しない退職、自己都合退職を含む
- 自己都合退職者:本人の事情で退職した人
国家公務員と定義が違い、自己都合で辞めた人の数字に一番近いものは、「自己都合退職者」です。
それでは地方公務員の退職者を見てみましょう。
| 年代 | 退職者全体 | うち自己都合退職者 |
|---|---|---|
| 20代 | 35,133人 | 15,960人 |
| 30代 | 29,797人 | 15,510人 |
| 40代 | 21,058人 | 7,758人 |
| 50代 | 28,523人 | 5,990人 |
| 60代以上 | 78,338人 | 1,992人 |
| 20歳未満 | 391人 | 177人 |
| 全年齢合計 | 193,240人 | 47,387人 |
総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」によると、2024年4月から2025年3月までに退職した地方公務員は、全体で193,240人でした。
そのうち、自己都合による退職者は47,387人です。
年代別に見ると、20代が15,960人、30代が15,510人となっています。
20代と30代を合わせると31,470人となり、自己都合退職者全体の約66.4%を占めています。
このデータから、地方公務員の自己都合退職者は、20代・30代が大きな割合を占めていることが分かります。
国家公務員の離職も、20代、30代が増加傾向にありました。
地方公務員については、総務省の「令和7年地方公務員給与実態調査」が最新の資料です。
この調査は2026年に公表され、2024年4月1日から2025年3月31日までに退職した地方公務員を対象にしています。
つまり、2025年3月までの退職状況を確認できます。
地方公務員の自己都合退職者も増えている?
総務省の「地方公務員給与実態調査」をもとに、全地方公共団体・全職員の「自己都合」による退職者数を調べました。
同じ項目で2020年度から2024年度まで比較すると、次のようになります。
| 年度 | 自己都合退職者数 | 前年度比 |
|---|---|---|
| 2020年度 | 41,500人 | ― |
| 2021年度 | 43,326人 | 約4.4%増 |
| 2022年度 | 47,882人 | 約10.5%増 |
| 2023年度 | 51,235人 | 約7.0%増 |
| 2024年度 | 47,387人 | 約7.5%減 |
※総務省「地方公務員給与実態調査」の「全地方公共団体-全職員」「自己都合/人員」をもとに作成。
このデータを見ると、2020年度に41,500人だった自己都合退職者は、2023年度には51,235人まで増えています。
3年間で9,735人増えており、増加率にすると約23.5%です。
ただし、2024年度は47,387人となり、前年度から3,848人減少しました。
そのため、「地方公務員を自己都合で辞める人が毎年増え続けている」と表現するのは正確ではありません。
一方で、2024年度と2020年度を比較すると、5,887人多く、約14.2%増えています。
つまり、直近では減少したものの、5年間という期間で見ると自己都合退職者は増えていることが分かります。
自己都合退職者の多くを20代・30代が占めている
さらに注目したいのが、自己都合退職者の年齢です。
地方公務員給与実態調査から、2021年度以降の自己都合退職者を年代別にまとめました。
| 年度 | 20歳未満 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60歳以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 175人 | 16,321人 | 13,027人 | 6,491人 | 5,010人 | 2,302人 |
| 2022年度 | 147人 | 17,635人 | 14,769人 | 7,253人 | 5,513人 | 2,565人 |
| 2023年度 | 216人 | 17,999人 | 15,839人 | 7,950人 | 6,161人 | 3,070人 |
| 2024年度 | 177人 | 15,960人 | 15,510人 | 7,758人 | 5,990人 | 1,992人 |
国家公務員と同じく、特に多いのが20代と30代です。
2021年度は、20代と30代を合わせると29,348人。
自己都合退職者43,326人のうち、約67.7%を占めます。
2022年度も32,404人で約67.7%、2023年度は33,838人で約66.0%、2024年度は31,470人で約66.4%です。
つまり、直近4年間では自己都合退職者のおよそ3人に2人が20代・30代という結果になっています。
ただし、ここには注意点があり、これは、年代別の職員数を分母にした「離職率」ではありません。
ここで比較しているのは「自己都合退職者の中で、それぞれの年代が何人いたか」だけです。
20代の職員100人のうち何人が辞めたのか、30代の職員100人のうち何人が辞めたのかまで比較しなければ、本当の意味で「どの年代が辞めやすいのか」は判断できません。
そのため、この数字だけを見て「20代・30代の地方公務員は辞めやすい」と結論づけることはできません。
それでも、地方公務員の自己都合退職者の中で、20代・30代が大きな割合を占めていることは、今回のデータから確認できます。
私も公務員として13年間働いたあとに退職しました。
公務員は「安定しているから辞める人は少ない」というイメージを持たれやすい仕事ですし、私自身もそう思っていました。
しかし実際の統計を見ると、過去数年だけで、年間4万人を超える地方公務員が自己都合で退職しています。
まとめ
2025年度までに公表された資料をもとに、公務員の退職状況を簡単にまとめると、次のとおりです。
- 国家公務員の2024年度の離職者は22,749人で、人事交流を除いた辞職者は9,309人
- 国家公務員の離職率は、比較可能な資料ではおおむね2%前後
- 2021年度の離職率は20代3.0%、30代1.6%、40代0.8%、50代1.8%で、若年層が上昇傾向
- 地方公務員の令和7年の退職者は193,240人、その内自己都合による退職者は47,387人
- 地方公務員の2020年度から2024年度の自己都合退職者を比較すると、合計で14.2%増加
- 地方公務員の令和7年の退職者は、20代と30代を合わせると31,470人となり、自己都合退職者全体の約66.4%を占める
- 辞職者や自己都合退職者の全員が公務員以外に転職したわけではない
したがって、若い世代を中心に離職の増加が見られますが、公務員全体の辞職者や自己都合退職者が極端に急増しているとは言い切れません。
また、2025年度までの最新資料を見ても、国家公務員と地方公務員では統計の対象年度や定義が異なりますので、あくまでも参考にしてみて下さい。
公務員を続けるのか、転職するのか。
最後に決めるのは自分自身です。
このブログを通じて、一人でも多くの人の悩みを解決できたり、役に立つことができれば幸いです。
頑張る現代人に幸あれ!
JHorse〜Life 慶次
参考資料
人事院「一般職の国家公務員の任用状況調査」 — 国家公務員の在職状況、採用、離職、年齢別辞職状況など。記事の国家公務員パートの中心資料です。調査対象もここで確認できます。
人事院人事院「令和6年度における一般職の国家公務員の任用状況調査」 — 2024年度の離職者22,749人、辞職者14,057人、人事交流4,748人などの根拠。
人事院人事院「令和3年度年次報告書の訂正」 — 2020年度4,684人への修正根拠。
人事院人事院・人事行政諮問会議資料「国家公務員の離職状況」 — 2016~2021年度の1.5~1.9%と、20代3.0%、30代1.6%などの年齢階層別データ。
人事院人事院「令和4年度における一般職の国家公務員の任用状況調査の概要」 — 2022年度の辞職者10,509人、人事交流を除く5,929人の根拠。
人事院人事院「令和5年度における一般職の国家公務員の任用状況調査の概要」 — 2023年度の辞職者13,039人、人事交流を除く8,276人の根拠。
人事院e-Stat「令和3年地方公務員給与実態調査・第9表」 — 2020年度退職分の根拠。
e-State-Stat「令和4年地方公務員給与実態調査・第9表」 — 2021年度退職分の根拠。
e-State-Stat「令和5年地方公務員給与実態調査・第15表」 — 2022年度退職分の根拠。この年だけ表番号が第15表になっています。
e-State-Stat「令和6年地方公務員給与実態調査」 — 2023年度退職分の根拠。
e-State-Stat「令和7年地方公務員給与実態調査」 — 2024年度退職分の最新資料。2026年8月27日公開です。


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