なぜ公務員を辞めたいと思うのか?

公務員からの転職
慶次
慶次
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はじめに少しだけ、私の自己紹介をさせて下さい。
私は現在32歳です。
13年間勤めていた公務員を辞め、民間企業へ転職しました。
家のローンがまだ38年残っており
1歳9ヶ月の子供がいる状態での転職でした。

「公務員を辞めたい」
そう思ったことはありませんか?

安定した給料があり、福利厚生も整っている。
一般的には「安定した仕事」と思われている公務員を、「辞めたい」と考えている人は結構います。

私自身も13年間、公務員として働いたあとに退職しました。
では、なぜ安定している公務員を辞めたいと思うのでしょうか。

最新の国家公務員の調査を見てみると、単純に「給料が低い」「人間関係がキツい」だけでは説明できないことが分かってきました。

とくに気になったのが、30代の離職理由です。
結果を見ていると、私自身の経験や考えていたことと、かなり被っている部分がありました。

この記事では、公的な調査や研究をもとに、「なぜ公務員を辞めたいと思うのか?」を、私自身の経験も交えながら考えていきます。

公務員を辞めたい理由は「給料」「人間関係」だけではない

内閣人事局が公表した「令和7年度 国家公務員の働き方改革職員アンケート」を見てみましょう。

順位離職意向の理由割合
1望まない転勤がある43.0%
2意義や必要性が感じられない仕事が多い38.7%
3能力・スキルを蓄積できている実感がない37.3%
4心身の健康面への不安36.3%
5仕事以外の活動とのバランスがとれない35.6%
6このまま公務を続けると望む転職が難しくなる35.3%
7収入が低い34.2%

対象:数年以内に離職意向がある非管理職 5,674人(複数回答)

「収入が低い」「人間関係キツい」よりも、転勤、仕事の意味、スキル、健康、仕事と生活のバランスなどが上位にあります。

この結果を、公務員ではない人が見ると意外だったのではないでしょうか?
逆に公務員を知っている人は、おそらくこの結果に納得できる部分が多いと思います。

「このままこの職場で良いのか?」という将来への不安が伺える結果のように見えます。

慶次
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私はこの結果にめちゃめちゃ共感できます。

とくに気になったのが「30代」

次は、年代別で比較したいと思います。

離職理由20代以下30代40代50代以上
望まない転勤42.0%49.4%42.9%36.3%
意義・必要性を感じられない仕事が多い35.0%47.3%41.4%29.9%
能力・スキルを蓄積できている実感がない38.6%46.4%36.4%25.1%
将来、望む転職ができなくなると思う41.5%42.8%33.0%20.5%
収入が低い40.2%42.4%31.0%19.4%
仕事以外とのバランスがとれない37.9%41.5%33.7%27.2%
組織文化・雰囲気が合わない33.7%38.6%35.0%25.8%
育児・介護との両立が困難26.6%33.3%27.8%20.2%

この8項目では、30代が4年代の中で、全ての項目が最も高くなっています。

数年以内に離職意向がある30代1,563人では、
47.3%が仕事の意義や必要性について、46.4%が能力・スキルを蓄積できている実感について、離職理由として挙げています。
さらに「将来、望むように転職できなくなると思う」も42.8%です。

ここで注目したいのは「仕事の意味」と「自分の成長」です。

30代になると、単に「今の仕事が嫌だ」だけではなく、「このままこの仕事を続けていいのか?」という疑問が出てくるのではないでしょうか。

慶次
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私自身も30代で辞めてますからね〜。

キャリアへの悩みは最近始まったものではない

実は、このような問題は最近になって突然出てきたものではありません。

令和5年度の国家公務員アンケートでも、数年以内に離職意向がある30代では、
「満足できるキャリア形成ができる展望がない」が64.0%
「成長実感が得られない」が51.5%でした。

ほかにも、
「仕事と家庭を両立することが難しい」51.1%、
「収入が少ない」48.3%、
「長時間労働が常態化している」43.2%
となっています。

質問内容が違うため、最新調査と数字をそのまま比較することはできません。
しかし、「キャリア」や「成長」に関する悩みは以前から上位にあることは分かります。

慶次
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公務員の「成長とキャリア」という問題は、前からあるんやな〜。

なぜ30代になるとキャリアについて考えるのか

では、なぜ30代という年齢でキャリアを意識するのでしょうか?

ここからは、調査で確認できた事実と、そこから推測できることを考えてみます。

仮に22歳で公務員になったとします。
32歳になれば勤続10年です。

20代前半では「まず仕事を覚える」ことに精一杯だった人も多いでしょう。
しかし10年ほど働けば、ある程度仕事を覚え、仕事や社会に対しての視野が広くなります。

つまり、年齢が上がるにつれ、その職場の「職員」という意識から、「社会人」としての自覚に変化していくのではないでしょうか?

仕事を覚え、後輩もでき、その職場に順応し始めると、「責任感」と「地位」が出てくると思います。

また、結婚などのライフイベントがあったり、出産や育児、住宅購入などの生活の変化により、「将来」を考えたり、「人生設計」を見直すタイミングが多い時期でもあります。

それにより、「先輩」や「親」としての立場から、強い責任感などが生まれ、社会人としての自覚もより大きなものになるのではないでしょうか?

社会人としての自覚は、次第に職場の外にも目がいきます。
久しぶりに会った民間企業で働く同級生の話を聞くと、
「専門的な知識や資格で所得を得ている」
「会社や自分の利益を求めて常に前進している」
「努力次第では一定の公務員よりも給与をもらっている」
というような印象を受けます。

また、勤続10年ともなれば、管理職や役職に就いている同級生もいるでしょう。

そのような人達の話を聞いていると、
「自分は成長しているのか?」
「自分が持っているスキルはあるのか?」
「このままでいいのか?」
「挑戦したり、転職するなら今しかないのでは?」
というようなことを考えてしまいます。

これによって30代というのは、
人生やキャリアについて考え直す機会が多くあるため、「今の自分」の在り方に疑問を抱きやすい年齢と言えます。

慶次
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これは自分の推測やけど、共感してくれる人は結構おるんちゃうかな?

「成長していない」のではなく「成長が見えない」可能性

人事院は、国家公務員が仕事を通じて得られる経験の幅について、民間企業などと比べて決して劣るものではないとしています。

それなのになぜ多くの職員が、「スキルを蓄積できていない」「成長していない」と感じるのでしょうか?

人事院が指摘している一つの原因が、
仕事を通じて得られる能力やスキルが可視化されていないことです。

実際には能力が身についていても、それを本人が「自分のスキル」として認識できていない可能性があります。

たとえば、「役所で10年間、住民対応をしてきた」だけでは、自分に専門性がないように感じるかもしれません。

しかし細かく分解すると、
制度を理解する力、説明する力、文書を作る力、関係者と調整する力、正確に仕事を処理する力などがあります。

問題は、
「10年間何をしてきたか」ではなく「10年間で何ができるようになったのか」が見えにくいこと
なのかもしれません。

成長実感がないのは研究結果にもある

キャリア研究には、「キャリア・プラトー」という考え方があります。

これは、仕事に慣れた中堅期に、仕事やキャリアが停滞しているように感じたり、成長を実感しにくくなる状態です。

「最近、新しいことを学んでいない」
「毎年同じような仕事をしている」
「これ以上成長できる気がしない」
などといった感覚です。

「プラトー(plateau)」は、もともと英語で**「高原・台地」**という意味です。

そこから転じて、「ある程度まで上昇したあと、伸びが止まって横ばいになる状態」という意味でも使われます。

この考えかたは、内容的プラトーであり、これとは少し違う、階層的プラトーもあります。
それは、組織のポストには限りがあるため、経験年数が増えるほど全員が昇進できるわけではなく「これ以上、昇進・昇格できそうにない」という停滞感です。

公務員の場合は、内容的プラトーがほとんどでしょう。

国内の中堅職員を対象にした研究でも、こうしたキャリアの停滞感と就業継続意思との関連が研究されています。

ただし、公務員の30代を直接調べて、「勤続10年になると成長実感が低下する」と証明した研究があるわけではありません。

ですが30代は、「キャリアプラトー」が生じやすい年齢なのかもしれません。

30代は仕事以外の環境も大きく変わる

さらに30代では、仕事だけを考えればいいとは限りません。結婚、出産、子育て、住宅購入、配偶者の仕事、親のことなど、生活環境が大きく変化する人もいます。

最新調査でも、離職意向がある30代では
「仕事以外の活動とのバランスがとれない」が41.5%、
「育児や介護との両立が困難」が33.3%でした。

ここに、公務員特有の問題として「転勤」が重なります。30代の離職理由で最も多かったのは、
「望まない転勤がある」49.4%
でした。

以前までなら、「転勤も経験の一つ」と考えられた人でも、家族や生活の基盤ができると、同じ転勤でも見方が変わるかもしれません。

仕事だけでなく
「どんな人生を送りたいのか」
「家族に何を残せるのか」
まで考える必要が出てくるのが30代なのではないでしょうか。

「転職するなら今が最後かもしれない」という不安

そして、私が今回の調査で気になった数字があります。
それは、
「このまま公務を継続すると、将来、自分が望むように転職できる可能性がなくなると思う」
と答えた割合です。

離職意向者では、
20代以下 41.5%
30代 42.8%
40代 33.0%
50代以上 20.5%
でした。

30代が最も高くなっており、

「辞めたい」だけではなく「辞めるなら今なのでは?」
という感覚も同時に生まれている可能性があります。

「民間企業で働いた経験がない」
「自分のスキルが外で通用するか分からない」
という不安も大きくなるかもしれません。

これは、ただ単に不安という感情だけでなく、同じくらいの挑戦の意思もあると思います。

慶次
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私自身も
「転職できるのは、今の年齢が最終ライン?」
「公務員以外も一度は経験したい」
と何度も考えていたので、めちゃくちゃ共感できます。

30代の「辞めたい」は複数の問題が重なっているのかもしれない

ここまでの資料を整理すると、30代の公務員が辞めたいと思う背景には、一つの理由だけではなく、
複数の変化が同時に起こっている可能性があります。

仕事に慣れてくる。
自分の成長を考える。
これからのキャリアを考える。
家庭や生活環境が変わる。
転勤が生活に与える影響が大きくなる。

そして、「転職するなら今かもしれない」と考える。

この複数の要因が重なった結果、
「このまま公務員を続けていいのだろうか?」
という疑問につながっているのかもしれません。

まとめ|30代は「辞めたい」ではなく「このままでいいのか」を考える時期なのかもしれない

最新の国家公務員調査では、30代の離職意向者で、
「望まない転勤」
「仕事の意義」
「スキル・成長」
「将来の転職可能性」
「収入」
「仕事と生活のバランス」
など、さまざまな問題が上位に挙がっています。

これらを見ていると、
30代の「公務員を辞めたい」という気持ちは、
単純な仕事への不満だけでは説明できないように思います。

仕事をある程度経験したからこそ、
「自分は何ができるのか」
「この先どう成長するのか」
「家族との生活をどうするのか」
「定年までこの仕事を続けたいのか」
を考える。

そして最終的に「このままでいいのか?」という問いにたどり着く。

もしかすると、30代の「辞めたい」という感情の奥にあるのは、仕事から逃げたい気持ちだけではなく

「これからの人生を自分で選びたい」という気持ちなのかもしれません。

このブログを通じて、一人でも多くの人の悩みを解決できたり、役に立つことができれば幸いです。
頑張る現代人に幸あれ!
JHorse〜Life 慶次

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